絞りの着物から洋服にリメイクすると、とっても素敵です。
軽くて着心地がいいですし、一目見て絞りの着物から作ったと分かり、目を引きますよね。
作りたいけど、この特殊な着物からどのように作ればよいか分からない方も多いと思います。
この記事では絞りからリメイクするときの注意点、デザインを決める時のアドバイスを解説します。
最後に、絞りの着物からリメイクした素敵な洋服の写真も掲載しています。
絞りの特徴とリメイクの注意点とは?
絞りを全て解く作業は少し手間がかかります。
絞りの凹凸が伸びてしまうのを防ぐために、薄い裏内布がとじ付けられていて、しかも、一針一針に返し縫されているので、糸を引っ張っても抜けないのです。
裏地を付ける洋服にリメイクする際は、絞り着物にとじ付けられている裏内布は外さないで、そのまま使用するほうが、型崩れせず綺麗な状態が保たれます。(裏内布が無い絞り着物もあります。)
夏用の服を作りたい場合は、裏内布を外したほうが涼しいです。
とじ付けるのは大変な作業なので、職人さんのことを思うと解くときの心境は辛いです。
でも、「袖を通さず眠らせておくより…喜ばれるはず!」と自分に言い聞かせて、解いています。
【絞り生地を扱う時の注意点】アイロンは避けましょう。
どうしてもという時は生地から離して軽くスチームするくらいにしましょう。
アイロンの温度に注意してください。はぎれで一度試してみると安心です。
絞りの技法やさらに詳しい注意点についてはこちらの記事をご覧ください。
絞りの着物からどんな服が作れるの?
■ 「切り替えワンピース」
絞り部分は身頃またはスカート部分に使う
→ 普段着〜お出かけ着まで幅広く使えるデザイン
■ 「カシュクールワンピース」
絞りの柔らかい落ち感がカシュクールに最適
ウエストは紐やリボンで調整できます
■ 「ドルマンスリーブブラウス」
絞りは伸縮性があるため動きやすい
袖と身頃を一体にしたデザインにすると縫いやすい
鹿の子絞りや辻が花の「浮き」がとても美しく見えます
■ 「ロングベスト」
前身頃に絞りを大胆に使用
後ろ身頃は無地布または同じ絞りでもOK
Tシャツに重ねてもおしゃれ
■ 「Aラインのフレアスカート」
絞り独特のボリュームがふわっとしたスカートになります
■ 「ギャザースカート(ロング)」
絞りの生地幅をそのまま使える
ギャザーによるふんわり感と絞りの立体感が好相性
→ 初心者にもリメイクしやすいです
■ 「チュニック」
絞りを縦長にパネル状に配置し、脇には無地を使うこともできます
絞りの柄がスッキリ見える
■ 「ノーカラージャケット」
絞りの凹凸が高級感アップ
ノーカラーでシンプルにすると普段着にも着用できます
配置場所のアドバイス
絞り着物を洋服にリメイクする際、「どの部分をどこに使うか」は仕上がりの美しさを大きく左右します。
① 美しい柄は“視線が集まる場所”へ
前中心・スカートの裾
② 生地の凹凸が強い部分は、ボリュームが出ても良い場所に
スカート部分・袖(ふんわり袖)
③ 無地布と切り替えると洗練される
→ 絞り全面より、アクセント使いにする
絞りからリメイクしてみました!
ボリューム袖のプルオーバー
絞りの羽織からプルオーバーを作りました。
軽いので、ボリューム袖のデザインにしても重くなりません。
絞りの凸凹が空気を含んでくれるので、ふわっさらっとしていて夏はとても涼しいです。
襟ぐりは優しいVネックに

同じ羽織から2着目を作りました。
デザインは同じでも、襟裏の無地部分を右身頃に用いて柄行きが違うと雰囲気も違ってきます。

ノーカラーコート
渋柿のような、渋い色の絞りです。
肩落ちタイプで、ゆったりしたデザイン。
前の大きめのクルミボタンには、明るい色の部分を用いました。
袖をロールアップすると暑い季節にも着用できそうです。

スヌード
冬は冷えから守り、夏は紫外線対策に、年中使えるスヌードです。
そして、軽いので長時間着用していても肩が凝らないのは魅力です。

以前、スヌードを納品した方から
「これなら私も真似して作れそうなので挑戦してみます」というお返事をいただきました。

スヌードは直線縫いなので、洋裁初心者の方でも作れます!
手縫いでも作れますよ♪
また後日、サイズや縫い方の順番、コツをご紹介しますね。
こちらは製作途中の洋服です。
ノーカラーコートにしようと思っていたのですが、リバーシブルのフードコートに変更しようかと迷っています。
素敵な絞りなので慌てて作らず、合うデザインを考えるため作業は止めているところです。

完成しましたら、またご紹介いたします。
絞り着物の色・柄の特徴によって“この部分をここへ使うと一番映える”という配置を考えていくもの楽しいですよね。
絞りの着物からリメイクする際に参考にしていただけると嬉しいです。
眠っている着物からリメイク作品によって再び息を吹き込んでいきましょう。
